先輩の声

当校に決めた理由や、在学中に学び経験したことをご覧ください。

Voices

ルネスでの2年間が世界に挑戦する今の自分をつくった。

北海道日本ハムファイターズ

1軍投手コーチ/野球評論家/元メジャーリーガー

建山 義紀さん

スポーツ健康科 硬式野球コース 卒業
大阪府出身/東海大仰星高校卒

甲賀での2年間は、協調性、自主性、継続性といった本当に大切なものを学びました。それらは卒業してから私自身、ずっと持ち続けているモットーでもあります。その気持ちがあったから40歳まで現役でいられたのだと思っています。
2年間は決して長くはないですが、多くのことを学び、素晴らしい出会いを経験しました。みなさんも、これからの人生の基盤となる何かを、充実した環境がある甲賀で、ぜひ見つけてください。

日本代表の投手コーチ。そのキャリアの原点はルネス

私は現在、 野球日本代表「侍ジャパン」の投手コーチをしています。稲葉監督からコーチ要請を受けた時は「私に務まるのか」と疑問に思う気持ちもありましたが、日本のため、何よりも稲葉監督を助けたい一心で引き受けました。日米球界を渡り歩いた経験を買われたのでしょう。さまざまな野球人生があるなかで、現役引退後にこのようなお話があるというのは、身の引き締まる思いとともに、本当にありがたいと感じます。

社会人野球からプロ入りし、メジャーに挑戦、そして日本代表の投手コーチ。そんな私のキャリアの原点は、高校卒業後にお世話になったルネスでの2年間にあると言っても過言ではありません。ルネスでは、素晴らしい指導者のもとで、本当によく練習をしました。在学中は夜間も練習をしていましたが、ただ単にがむしゃらに汗を流すのではなく、睡眠時間を念頭に入れながら、時間を逆算し、効率の良い練習方法をいつも考えていました。プロ入り後も私の支えになった「目的を決めてから練習する」というスタイルは、まさにその時に培ったものです。それから、協調性、自主性、継続性といった野球人として生きていくために大切なものも学びました。大げさではなく、その気持ちを持ち続けたから、今があるのだと思っています。

日本一を経験しながらメジャーにも挑戦

プロ入り後のキャリアの中では、北海道日本ハムファイターズ在籍時の3度のリーグ制覇が強く印象に残っています。特に2006年は日本一にもなり、生涯忘れることのできない出来事になりました。それから、メジャー挑戦は本当に多くを学びました。日本の野球とアメリカの野球の違いは「パワーを技術でカバーする日本」、その逆の「技術をパワーでカバーするアメリカ」といえば分かりやすいでしょうか。マイナーリーグも経験しました。メジャーのトップ選手の待遇は別格ですが、マイナー選手となれば、その差は歴然。ダブルヘッダーの試合後に15時間の移動があり、到着後すぐに試合。こういった日々の連続のため、まともに食事や睡眠もとれない。挙げ句の果てには食事は自分で用意しなければならず、体調管理が大変難しかった思い出があります。

夢は、日本代表で世界一の投手陣を形成すること

いよいよ今年(2019年)11月には、世界ランキング12位以内の国が集う「プレミア12」が日本で開催され、世間から注目を浴びます。プレーする選手に最高の準備をさせてあげられたのか、コーチの力量を問われることでしょう。選手時代とはまた違ったプレッシャーを感じます。指導者の立場として、選手には「やることは練習前にしっかりと決めて、それ以上にもそれ以下にもならないように」と伝えています。

これから学ぶ皆さんは年齢が若いので、学業やスポーツを行う上での体力と技術も驚くべきスピードで身に付きます。目標を持って諦めずに前に進めば、卒業時にはきっと素晴らしい成果を得ているはずです。私の今の明確な目標は、2020年の東京オリンピックで「侍ジャパン」が金メダルを獲れるように、野球を勉強して、世界一の投手陣を形成することです。お互い目標に向かって、ともに頑張っていきましょう。